2021.02.12

コーヒーを飲みながら聴きたい音楽 #2

シカゴ出身のシンガソングライタGia Margaret(ジア・マーガレット)のデビューアルバム『There’s Always Glimmer』

『There’s Always Glimmer』は、イリノイ州シカゴ出身のシンガソングライタ、Gia Margaret(ジア・マーガレット)のデビュー・アルバムです。
2018年にリリースされた本作は、それまで主にインターネット上で曲を発表していた彼女が、クラウド・ファンディングで製作費を募りレコーディングなされたもので、本人はもちろん、多くのファンにとってもまさしく待望の一枚となりました。
まるでフェルメールの絵画作品のような首をかしげた彼女自身の後ろ姿をとらえたアートワークの陰影が示唆するように、曲のモチーフとなるのは「水に沈みゆく石」や「ビルのむこうの人影」「ベッド脇の古い窓にこぼれ落ちるほのかな月明かり」などのイメージに心の機微を託し、個人的な経験を吐露するかのように歌われる詩的感情です。
耳元で囁くようなマーガレットの繊細なヴォーカルを軸にして、ピアノやギターの弾き語り、または最小限のバンドサウンドで演奏されるシンプルなアレンジのなかでも、とくに耳を惹くのはアンビエント・ミュージック的な要素で、まろやかなシンセサイザのドローンのゆらぎ、遠く轟くギターの残響などのアトモスフィア感は、ときに歌声以上に彼女の感情を表現することに寄与しています。
本人のSNSのプロフィールには「Sleep Rock & Ambient」と書かれていることからわかるように、シンガソングライタ的な内省とアンビエントの趣きが呼応する音楽のユニークさに自覚的であるのでしょう。
充実した内容のアルバムとともにキャリアの一歩を踏み出したマーガレットですが、その後のツアーの最中、声帯を痛めてしまい歌うことができなくなってしまいます。声を失い絶望の淵に突き落とされた彼女は、自宅で療養しながら気晴らしに楽器と戯れるうちに、音素材のスケッチをつくりはじめ、それはいつしか自分自身を再発見する希望の光となり、次のステージへと導く再生の鍵となりました。
失意の中で見出したのは、本作でもひときわ印象的であった「アンビエント」であったのです。
2020年には全編アンビエントなセカンドアルバムを発表することになる現在のジア・マーガレットを予感させ、セルフヘルプの一助となった煌めきを包含していた『There’s Always Glimmer』は、単なる処女作以上の意味をもつ記念碑的なアルバムとして、ますます輝きを放つ光源となることでしょう。
 
written by :   YAMADA Katsuhisa

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ブラジル

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