2021.01.24
コーヒーを飲みながら聴きたい音楽 #1
日本のインストバンドtoeが奏でるエモーショナルな楽曲『グッドバイ』
A day in the coffeeがオススメする、コーヒーを飲みながら聴きたい曲。
初回は、2000年に結成された日本のインストバンドtoeの『グッドバイ』を紹介します。
初回は、2000年に結成された日本のインストバンドtoeの『グッドバイ』を紹介します。
インストバンドとは、楽器(=インストゥルメンタル)のみで構成された歌のないバンドのこと。
え?歌がない?ヴォーカルなし??と、歌モノバンドに親しんでいる方にはすこし馴染みがないかもしれませんが、歌がないと音がダイレクトに届き、歌詞に引きずられない分、曲の世界観も自分の好きに解釈できてなかなか面白いんです。
え?歌がない?ヴォーカルなし??と、歌モノバンドに親しんでいる方にはすこし馴染みがないかもしれませんが、歌がないと音がダイレクトに届き、歌詞に引きずられない分、曲の世界観も自分の好きに解釈できてなかなか面白いんです。
そんなインストバンド の中で、長らく日本代表的な位置にいるのがtoeです。
北米やヨーロッパでもツアーチケットが売り切れるほどの人気っぷりで、日本のインストロックを牽引し続けています。
北米やヨーロッパでもツアーチケットが売り切れるほどの人気っぷりで、日本のインストロックを牽引し続けています。
toeの魅力は、音源で聴く物憂げで繊細なギターサウンドと、ライブで見せる強烈にエモーショナルな、熱量の高いパフォーマンス。
「音源はよかったのにライブは、、、」と思ってしまうバンドって割とあるんですが、toeは「どっちも変わらずいいね。」といった次元ではありません。
音源とライブ。この2つを聴いたときに抱く印象はまるで違うんです。
なのに、どちらも絶対的に素晴らしいから、結局カッコいい。それがtoeなのです。
「音源はよかったのにライブは、、、」と思ってしまうバンドって割とあるんですが、toeは「どっちも変わらずいいね。」といった次元ではありません。
音源とライブ。この2つを聴いたときに抱く印象はまるで違うんです。
なのに、どちらも絶対的に素晴らしいから、結局カッコいい。それがtoeなのです。
私がtoeのパフォーマンスをはじめて観たのは、2007年夏のフジロック。
あのときに抱いた感情を、言葉ではなんと表現したらよいのか、、、。
自分の語彙の乏しさを恨むほど、ただただ圧巻でした。
それまでは、なかなかカッコいいけどおしゃれバンド感満載だな。(ごめんなさい。)といったイメージしかなかったんですが、ライブが終わり、しばらくは「なんだいまの。エライもん見たな。。」ってなくらい放心状態になったのを覚えています。
あのときに抱いた感情を、言葉ではなんと表現したらよいのか、、、。
自分の語彙の乏しさを恨むほど、ただただ圧巻でした。
それまでは、なかなかカッコいいけどおしゃれバンド感満載だな。(ごめんなさい。)といったイメージしかなかったんですが、ライブが終わり、しばらくは「なんだいまの。エライもん見たな。。」ってなくらい放心状態になったのを覚えています。
そんなライブで聴いた『グッドバイ』。toeの中ではめずらしい歌の入った曲ですが、当時まだ20代前半でざわざわしていた私の胸に見事にリンクし、完全に心を持っていかれました。
それ以降、この曲を聴くと、いつも虚無感のような寂しさを感じ、同時になにか本質的な優しさに包みこまれるような感覚を覚えます。
そして、歌入りの曲であるのに、歌詞よりも音の方により溢れる感情が込められていることに気づくのです。これはインストバンドだからこそなせる技なんでしょう。
初めて聴いた日から今でも、ほんとにいつ聴いてもグッとくる曲です。
それ以降、この曲を聴くと、いつも虚無感のような寂しさを感じ、同時になにか本質的な優しさに包みこまれるような感覚を覚えます。
そして、歌入りの曲であるのに、歌詞よりも音の方により溢れる感情が込められていることに気づくのです。これはインストバンドだからこそなせる技なんでしょう。
初めて聴いた日から今でも、ほんとにいつ聴いてもグッとくる曲です。

余談ですが、toeはなんとメンバー全員が別に本職を持っており、その内容も音楽関係にとどまらず、インテリアデザイナーやアパレル経営者もいるという異色っぷり!また、これほどのビッグバンドが、大手レコード会社や事務所とは契約せず、自主運営で曲をだしイベントを企画しています。
この「音楽で稼がない」スタンスがあるからこそ、彼らの作り出すものには”均整のとれたカッコよさ”のようなイヤミを感じません。
この「音楽で稼がない」スタンスがあるからこそ、彼らの作り出すものには”均整のとれたカッコよさ”のようなイヤミを感じません。
数年前、ウェブマガジン【ミーティア】のインタビューで、ギターの山㟢廣和さんが仕事や音楽におけるスタンスについて、『ビシッとカッコいいのが駄目なんですよ。ほつれというか、途中な感じがいい。』『アカデミックな教育を受けて来た人が作るバチッとしたものも全然あっていいと思うんだけど、自分が関わるものは、抜けというか、余白みたいなものがあるほうが好みなのかもしれません』と語っており、個人的にはこれにものすごく納得してしまいました。
この”ほつれ”や”抜け”こそが、人々の琴線に触れてくるものの正体なのかもしれません。
なるほど。これだからtoeが好きなんです。
なるほど。これだからtoeが好きなんです。
今夜のコーヒータイムに流す音楽に迷ったら、皆さんもtoeの『グッドバイ』ぜひ聴いてみてください。
written by : A day's staff